近年、緑区の人口の増加は著しく、名古屋市の学区別世帯数と人口統計によれば、平成18年10月1日現在で21万9262名、全16区の中で最も人口が多い行政区となっています。緑区の区役所支所の建設が計画されている徳重地区には、本年2月、地下鉄桜通線野並−徳重間の工事が着手されました。工事が進むにつれて、緑区をさらに発展させていく重要な都市施設として期待しております。
桜通線の終端駅となる徳重駅の周辺では、区画整理事業が進められ、住宅開発、バスターミナル、大規模な商業施設誘致の計画もされているなど、人口が今後さらに増加することが予想されます。 |
| 人口１０万人、１３学区となる緑区東部地域、行政サービス充実の要望は切実 |
 現在、緑区東部地域には支所を設置する計画が進められておりますが、市民経済局がまとめた緑区東部支所の所管区域案によれば、滝ノ水、鳴海東部、小坂、常安、大清水、徳重、神の倉、鳴子、長根台、戸笠、黒石、桃山の12地区が東部支所のエリアとなる案となっております。
平成20年4月1日には、徳重地区と神の倉学区から分離をし、新たに熊の前小学校が設置をされ、13学区となることも聞いております。この支所管内の人口だけでも、先ほどの統計資料によれば、既に10万人を超えております。
人口10万人13学区といえば、本区並みの人口であることは間違いないと言えます。緑区の東部地域は現在区役所も遠く離れており、このように人口が著しく増加している現状からすれば、住民は一日も早く行政サービスの窓口が設置されることを、非常に強く要望している地域であるということを、市長にまずは理解していただきたい。 |
| 行政拠点の一体的整備で、サービスの格差解消を図るべき |
ところで、行政区のあり方懇話会の提言によりますと、行政区を編成する一般的な基準としては、人口はおおむね10万人から20万人程度、面積は区役所までの時間距離が20分から30分となっております。
私はすぐに分区という考えはありませんが、現在の緑区役所の老朽化も進み、10年もすれば、建てかえる必要が生じると思っております。そうしたことを念頭に入れますと、支所建設に当たっては、区役所の機能を十分に強化し、人口のアンバランスを吸収するような行政サービスを提供することによって、サービスの格差の解消を図るべきだと思います。
そうした観点から、緑区東部方面に設置をされる支所は、従来の枠組みにとらわれることなく、本区並みの行政サービスができるようにぜひお願いをしたいと思います。
これまでも既存の支所管内には、行政施設として支所、地区会館、保健所分室、支所管内図書館が設置をされておりますが、新たに支所管内に設置をするに当たっては、支所、地区会館、保健所、図書館の整備を行うものと確信をしております。緑区東部方面は、人口10万人13学区と本区並みの人口であることを考慮していただき、行政拠点の整備に当たっては、相互に連携できるように一体的に整備をしてほしいと思っておりますが、市長のお考えをお尋ねしたいと思います。 |
「支所、地区会館、支所管内図書館、保健所分室といった支所管内諸施設は、
緑区東部地域の行政拠点として一体的に整備を行う方向」 |
≪市長の回答≫
緑区の東部地域につきましては、緑区役所から離れていることや人口が著しく増加している状況から、市民サービスの向上のために、この地域に支所などの機能の整備を行うよう、現在、徳重地区において準備を進めています。
議員から御指摘のございました支所、地区会館、支所管内図書館、保健所分室といった支所管内諸施設につきましては、その所管が各局にまたがっていますが、緑区の東部地域の行政拠点として、より効率的で効果的な施設となるよう、各局連携の上で一体的に整備を行う方向で進めてまいりたいと思っております。このことにつきましては、大変長い間の議論を経てここまで来たわけでございます。これからもきちっとやってまいりたいと思っております。 |
ＪＲ共和駅―大高駅間の新駅計画もあり、ますます増える緑区の人口
将来、分区されても十分対応できる行政サービスを計れ |
区役所支所の建設につきましては、一体的に整備を進めていただけると答弁いただきまして、感謝を申し上げます。
市長にもう一つお願いであります。現在、ＪＲの共和駅と大高駅の間に新駅ができる計画がされております。そこでは、住宅開発、また商業施設の誘致なども進められており、この地域だけでも人口の増加が見込まれております。こうした人口の増加がますます見込まれる緑区でありますので、将来、分区されても機能的には十分対応が可能なような図書館、保健所、区役所支所としていただけるようにお願いを申し上げます。 |
