緑区内の図書館の現状と課題 【平成17年9月定例会】
 区の図書館は1区1館制を原則として設置されています。しかしながら、こうした原則では区域の面積、人口及び図書館までの足の確保などを踏まえますと、同じ市民の間で、また同じ区民の間で、図書館サービスをうけるにあたって不公平が生ずることとなるため、港区、西区、中川区、守山及び北区では支所管内にも図書館が設置されています。 
 こうした施策は区民にとって意義あることではありますが、区域面積が広く人口が大きな区にあっては、図書館サービスに対して全く不満がないわけではありません。
 緑区の人口は名古屋市一番、なのに図書館は1館のみ
 緑区は37.85キロ平方メートルと、港区に次いでの区域面積を有し、人口は21万6千人で一番となっています。
 今後も区域の開発と相まって、人口は年々増加していく状況の中で、図書館サービスの恩恵をあまり受けられない地域住民の図書館増設への思いは、大きいなものがあると肌で感じています。
 勿論、図書館の増設は建設費や開所後の運営費など大きな財政負担を伴いますことから、市域内全体及び市民全体の均衡の中で判断されるべきものと思っています。また、国民的な傾向としての文字離れの中で図書館利用者の減少への対応も考えなければなりません。こうしたことを踏まえ、教育長に次の2点についてお尋ねいたします。
 利用者数平均大きく上回る21万人、周辺は利用者の自転車だらけ
 まず、緑図書館=写真=の利用者数は平成16年度の実績で延べ21万9千人で、名古屋市内の図書館の平均16万3千人に比べて大きな利用者となっています。しかし、緑図書館は斜面を利用した敷地で面積も狭く、昭和47年の建設で老朽化が進んでおります。今後の区民の人口増加に伴って、ますます利用者数の増加が見込まれることから考えますと、施設の規模が十分ではなく、使い勝手もあまりよくないように思われます。
 また、図書館の位置・規模、地域ごとの人口及び利用実態から適切であると評価されているのか、特に、自動車駐車場も有料となり、自転車置き場は収容台数が不足しており、週末には、周辺の路上に利用者の自転車が駐輪され、通行の妨げになっているようです。
 こうした現状から様々な課題があると考えられますが、教育委員会としてどのように認識しているのかお尋ねします。
 交通の便悪く、老朽化が著しく、施設規模も不十分
 次に、地域住民の教養の場としてや、文字離れも学力低下の一因であると言われている状況の中での、魅力ある図書館作りを踏まえ、緑区内の今後の図書館運営についてお尋ねいたします。
 現在の緑図書館は、交通の便も大変悪い場所に立地しており、老朽化が著しいことに加え、増大する人口に比べて施設規模が十分ではないように思われます。
 また、支所の開設に合わせて支所管内図書館を整備する計画があると聞いています。緑図書館の現状を考えると、この図書館については、従来の支所管内図書館よりも、地下鉄の延伸、人口増加を考慮した充実した内容の図書館を整備する必要があると思っていますが、教育委員会としてはどのように考えておられますか。教育長にお伺いいたします。

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