各局を統括する市長直轄の企画調整局の創設 【平成17年6月定例会】
 市長は定例議会の冒頭あいさつで、これまでにない緊張感を感じ、この4年間は名古屋の行く末を左右する重要な時期になると示されておりました。
 市長みずからが先頭に立ち、リーダーシップを発揮したいと強く訴えられておりました。また、市長は200項目の政策項目を掲げ、着実に実行し、50年後には、あの時の努力が名古屋の発展の礎を築いたと、今の子供たちに評価をされるために全力で取り組むとの決意もされております。
 そうした市長の思いや意気込みが果たして本当に役所全体に伝わっているのでしょうか。その市長の思いを実効性の高いものにするために、あえて今回提案をさせていただきたいと思っております。
 徳重地区整備、それぞれの局が別個に計画
 一つ例を挙げさせていただきます。現在、緑区におきましては、徳重地区に緑区役所支所の建設計画が進められております。緑区民の長年の念願であって、やっと日の目を見るに至ったわけでありますけれども、この計画につきましては、以前に緑区の公職者会で一丸となって市長に要望書を出させていただきました。
 結果として、市長の英断によって早期に実施計画が出されたところでありますが、この徳重地区では、地下鉄6号線の建設計画が進められており、松原市長の努力のかいあって国の予算化が進み、当初の計画より4年前倒しとなり、平成17年度から着工されることとなっております。市長が選挙の際に示された200項目の政策項目の中には、平成22年度の延伸が盛り込まれております。
 今後、徳重地区の整備も急速に進むと思われますが、地下鉄の駅や車庫、駅前広場、区役所支所、児童館、図書館、保健所の建設とあるわけでありますが、それぞれの局が別個に計画をしている。支所の部分は市民経済局、地下鉄駅や車庫は交通局、駅前広場は住宅都市局、図書館は教育委員会、保健所になると健康福祉局と、それぞれの担当局に聞かなければ、その経過すらわからない現状があります。
 民営バス路線廃止、代わりの市バス路線整備は進まず
 もう一つ例を挙げさせていただきます。この4月に、緑区の鳴海団地から有松駅を結ぶ民営バスの路線が廃止されました。これを受けて、緑区の公職者会で交通局に、市バス路線の整備の要望書を出させていただきました。民営バス会社が撤退した理由は、利用者が少なく当然採算がとれないという理由であります。
 鳴海団地と有松駅は、直線距離で結ぶと2キロ程度になると思います。より効率的に乗客増を図ることができる路線設定を図ろうとしても、バスの運行に適した道路の整備が必要であります。この道路の整備の都市計画は住宅都市局、道路を直接整備するのは緑政土木局、バスの運行は交通局とすべてかみ合わない仕組みとなっているのが現状だと思います。
 局をまたがる調整が必要な問題をどう解決するのか
 徳重の例にしても、鳴海団地の例にしても、道路や公共施設の整備には都市計画、環境への影響、財源の確保、その他ほかの施設との整合性など、局をまたがる調整が必要となってきます。
 関係する各局を統括する市長直轄の企画調整をする局の創設が必要ではないかなというふうに考えます。各局を統括する立場にある、あえて両助役なのかなと思いますけれども、市長の見解をお聞かせ願います。

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