温水プールにおける高齢者利用 【平成16年2月定例会】
 市では、「互いに長寿を歓び合い、はつらつとして暮らせるまち、なごや」の実現を目指し、「はつらつ長寿プランなごや」を策定しました。
名古屋市の現在の人口は約219万人となっています。このうち、65歳以上の高齢者は約36万7千人(16.8%)で、毎年増え続けています。また高齢者の健康状態は、8割以上の高齢者が概ね健康もしくは、健康に不安を感じつつも普通に日常生活を送っています。または病気などがあっても、日常生活が自立している高齢者は約85%を占めています。こうした高齢者が、働き、楽しみ、地域活動を行うなど、生きがいをもった生活を送るとともに、地域社会へ貢献することが、期待されています。
 市長は この計画を着実に実施することにより、「互いに長寿を歓び合い、はつらつとして、暮らせるまち、なごや」の実現をめざすとしておりましたが、新年度予算案では受益者負担の適正化として、高齢者施設利用料の統一化が提案されております。
 高齢者の立場で問題提議
 65歳以上の高齢者の、施設利用料減免制度として、名古屋城・博物館・東山動物園・美術館・科学館が無料から半額料金の徴収が行われることとなります。また同じように、各スポーツセンターにある、温水プールなども、半額料金の徴収対象と、なっております。
 高齢者の立場で問題提議させて頂きます。高齢者は、温水プールにリハビリと健康維持のために通っています。「各施設の一部自己負担制」を導入した場合、プールと駐車場料金と合わせると、月に10,000円の負担となります。年金生活者にとっては重く負担がのしかかります。
 高齢者の利用が有料化となりますと、民間のスポーツジムの方が安くなります。本来の公共施設の意味をなさなくなるのではないでしょうか。
 高齢者福祉の観点から、お年寄りの生き甲斐つくりに一層目を配るべき
 高齢となり病院から健康維持のために、勧められて日常的に通う高齢者も多くあります。 こうしたことが、介護保険や健康保険の利用軽減につながっていることも事実としてあります。高齢者福祉の観点から、お年寄りの生き甲斐つくりに、より一層目を配ることが市長がかねてから言われている「誇りと愛着の持てる町、名古屋」の実現に一歩でも近づくものだと考えます。
 厳しい財政状況の中で、少しでも市の収入を増やそうとする姿勢は理解できますが、すべての施設について一律に料金を改定するのではなく、施設毎の利用者の実情を慎重に検討をされて、中でも温水プールについては、従来どおりの無料に据え置くといった配慮が出来ないものでしょうか。
 こうした元気な高齢者が、生きがいをもって積極的に社会活動に参加できるよう、さまざまな環境整備を進めることが必要と考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。
 市「受益者負担の適正化が必要」
≪答弁≫
 スポーツ施設については、子ども料金も含め有料施設といたしておりますが、プールにおける高齢者の利用については、平成8年度から高齢者施策の一環として使用料の全額を免除しており、平成14年度における高齢者の利用割合は30%となっています。
 本市の財政健全化計画では「受益者負担の適正化」を掲げております。スポーツ施設の運営費を公費で負担することは、その施設を利用しない方も含めて、広く市民が負担することになります。
 したがいまして、利用する方と利用されない方との負担の公平化を図るという観点から、これまで無料で利用いただいた高齢者の方についても、大人料金の1/2負担いただきたいと考えています。


inserted by FC2 system