鳴海駅前連続立体交差事業と市街地再開発事業 【平成15年6月定例会】
 近年、都市再生という言葉が叫ばれるようになり、本市の都心部などにおいても都市再生緊急整備地域が指定され注目してきております。都市としては単に都心部のみでなく、周辺地域含めた市内全域で、それぞれの地区特性・現状に応じた活性化施策を積極的に展開するべきものであると考えます。
 例えば、緑区の有松・鳴海・大高地区につきましては、本市の新世紀計画2010においても11箇所ある交流拠点のひとつとして位置づけられており、「活気と調和のある都市空間づくり」を重点的に進めると明記されております。
鳴海駅前の市街地再開発と連続立体交差事業の完成時期にズレ
 さて、その交流拠点であります鳴海と有松の両駅前では市街地再開発事業が、また、名古屋鉄道の天白川〜左京山間では立体交差事業==写真が行われています。
 特に、鳴海駅前においては、第2種市街地再開発事業と連続立体交差事業が同時進行で進められており、緑区の玄関口にふさわしい地域の中心地としての魅力の向上や、地区活性化に大きく貢献するものとして、地元の多くの方々が両事業の早期完成を期待しているところであります。
 しかしながら聞くところによりますと、この大きな両事業の完成年次が2年近くも離れてしまい、まちの賑わいをも目指した新たなスタートも当初の計画から若干ずれを生じることとなり、どのように変化していくのか心配や危惧を抱いております。
 鉄道の新しい高架線切替までには、どれほどの期間が必要か
 そこで、名鉄名古屋本線の天白川から左京山間の連続立体交差事業の見通しについてご質問させていただきます。
 連続立体交差事業は、鉄道の踏切をなくすという直接的な効果だけでなく、その結果として、踏み切りの事故や渋滞の解消、また、線路で分断されていた地域の一体化など大きな効果があり、市民の要望が非常に強い事業であります。
 この名鉄名古屋本線連続立体交差事業につきましても、天白川から左京山間の6箇所の踏切が無くなるものであり、踏切による渋滞や地域分断について地元では長年頭を痛めてきました。立体交差の完成により、これらの課題の解消が図られる市民待望の事業であります。鳴海地区の活性化に大きく寄与するものであり、大きな期待を抱いております。
 この工事では、仮線で電車を運行しながら、高架構造物を造っていくと聞いております。すでに、一部の区間では仮線をしいて、構造物ができあがっており、現在、鳴海駅付近を初め、残る区間の工事が始まっております。
 しかし、工事の期間中は市民生活に大きな影響を与えます。そこで、今後、鉄道の新しい高架線までの切替までにはどれほどの期間の要するのか、緑土木局長にお尋ねいたします
高架線への切替完了は平成19年の見込み
≪答弁≫
 この事業は平成5年4月に事業認可を取得して以降、仮専用地の取得に努めるとともに、都市計画道路鳴子団地大高線付近では、河川改修に併せて高架工事を実施し、すでに一部完成しているところもあります。
 しかしながら、事業区間全体では、鳴海駅付近の仮線用地に残っておりました物件の移転が、本年春に完了したことによりまして、ようやく本格的に工事着手したところであります。
 これからの工事の進め方ですが、まず、仮線を敷き、それから、仮線への切替、高架構造物の建設、高架への切替、仮線の撤去、そして最後に、道路の整備をするという手順になります。
 また、電車本数が多い路線での作業であることや、一部の特急電車が止まり、多くの乗降客がある鳴海駅部を含んでいるなど制約条件が多くございます。
 議員お尋ねの高架線への切替までの見通しにつきましては、以上のような点を考慮しますと工事が順調にいきましても、約4年間ほどかかりまして、工事の完了は平成19年になろうと見込んでおります。工事を施工いたします名古屋鉄道と今後も十分に協議、調整し、期間短縮に努めてまいる所存ですので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。


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